電気を追跡する・7

さっきの鉄塔から、さらにもう一つ変電所をはさんで、ついに発電所まで辿りついた。

家の小さなコンセントに来ている100Vの電気が、こういう巨大な施設で炎をガンガン燃やして作られていると思うと、わりあい感慨深い気がする。

というわけで、施設の中を見学させていただくことができたのだけど、保安上の理由で施設の内部や近景は撮影禁止、唯一入口のでんこちゃん人形の記念撮影だけお許し頂いた。

ここは火力発電所なので、当然炎を燃やして電気を作るのだけど、ここの場合は、天然ガスを燃やしてジェットエンジンのような仕組みで羽根車(タービン)を回し、余った熱で水を沸騰させて、その蒸気圧でさらにタービンを回す、という二段構えになっているらしい。

タービンは発電機にくっついていて、発電機が回ると電気が作られる仕組みは「自転車のライトと同じ原理なんですよ~、ただ大きいだけで」とのこと。ただしその回転数は1秒間に50回なので、競輪選手でもちょっと無理っぽい。

火力発電は日本全体の発電量の約6割を担う主力の発電方式で、たとえばこの発電所で燃料として使っている天然ガスはあと60年以上は採掘することができる見込みらしい。

とはいえ、採れなくなったら60年後にまた考えればいいやという訳にもいかないらしく、太陽光や風力、生ゴミなどを使った新しいエネルギーの研究開発が日々進んでいる。

そういう新エネルギーが火力や原子力を含む全体のエネルギーに占める割合は、2002年の実績が1.3%、2010年の実績値が1.1%、ということで、どうも地道にやっていくしかないみたい。

というわけで発電所に別れを告げ、江古田のお家までキコキコと自転車で帰るのでありました。

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